今回も生薬特集について書かせてもらいます。
アケビと言いますと、日本の多くの地域で観られるつる性の木ですね。
私が以前に住んでいた場所にはアケビの実を採ることが出来て学校帰りに実を採って食べると言うのが秋の楽しみでした。
アケビの実は、紫色の少し厚めの皮の中に白いバナナの様な果実が入っています。
バナナよりは甘みはないですが、ほんのり甘い独特の食感があります。
種が非常に多くて食べたら種を吐き出すのに一苦労します。
ただ種を吐き出す行為が子供心に大変楽しく、一口食べては種をプッ、プッ、プッと出し、また食べてはプッ、プッ、プッっと吐き出す事が楽しくて仕方ありませんでした。
そんなアケビの木ですが、実は生薬にも使われているのです。
今回も最後までお付き合いください。
樸樕(ボクソク)「ブナ科」
クヌギなどの樹皮
いわゆるどんぐりの木ですね。
収斂作用があり、下痢を止めたり腫れ物の中にある悪い物を出す作用があります。
[配合される漢方薬]
治打撲一方、十味敗毒湯など
杜仲(トチュウ)「トチュウ科」
トチュウの樹皮
滋養強壮、腰痛や下腹部痛などに使われる。
葉は健康食品としてお茶として飲まれる。
[配合される漢方薬]
大防風湯など
桑白皮(ソウハクヒ)「クワ科」
マグワの根皮
肺の炎症を鎮め、水の滞りを治す。
[配合される漢方薬]
五虎湯、清肺湯など
麻子仁(マシニン)「クワ科」
アサの果実
腸の津液を補い便秘を改善する。補血の作用があり月経不順にも使われる。
[配合される漢方薬]
麻子仁丸、潤腸湯、炙甘草湯など
木通(モクツウ)「アケビ科」
アケビのつる性の茎
清熱、利尿、水腫改善など
[配合される漢方薬]
通導散、当帰四逆加呉茱萸生姜湯、竜胆瀉肝湯、五淋散、消風散など
今回も最後までお付き合い頂き有り難うございました。
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