高血圧治療薬|カルシウム拮抗剤

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こんにちは、私は普段調剤薬局で働いている薬剤師です。

今回は高血圧治療薬に使われる薬剤の中で、カルシウム拮抗剤について書かせてもらいます。

カルシウム拮抗剤とは

血管の平滑筋にあるカルシウムチャネルに結合し、細胞内へのカルシウムイオン流入を阻害することで血管を拡張させて降圧作用を示す薬剤です。

構造上大きく3種類に分類され、臨床で主に使われるのはジヒドロピリジン系と呼ばれる種類の薬剤で高血圧の第一選択薬とされている。

主なカルシウム拮抗剤

ここでは主に私の薬局で扱っている薬剤を中心に書かせてもらいます。

アムロジン錠、ノルバスク錠(成分名:アムロジピンベシル酸塩)

特徴:作用時間が長く、血管選択性があり、副作用も少ない

用法用量:1日1回2.5~5mg 効果不十分で10mgまで増量可

代謝:肝臓においてCYP3A4にて代謝

半減期:39時間

相互作用:CYP3A4阻害薬、グレープフルーツジュース、シンバスタチンとの併用で効果増強

アテレック錠(成分名:シルニジピン)

特徴:頻脈を起こしにくい 腎保護作用

用法用量:1日1回 5~10mg 効果不十分で20mgまで増量可

代謝:主にCYP3A4 一部2C19で代謝

半減期:5~8時間

相互作用:シメチジン、アゾール系薬、グレープフルーツジュース、リファンピシン、ジゴキシン

アダラートL、CR(成分名:ニフェジピン)

特徴:作用は強いが持続時間が短い 歯肉肥厚の副作用がある

用法用量:アダラートL 1日2回 1回10~20mg

     アダラートCR 1日1回 10~20mgより開始 20~40mg維持

代謝:CYP3A4で代謝

半減期:アダラートL 3.7時間

    アダラートCR 16時間

相互作用:シメチジン、リトナビル、タクロリムス、シクロスポリン、イトラコナゾール、グレープフルーツジュース、リファンピシン

コニール錠(成分名:ベニジピン塩酸塩)

特徴:腎保護作用

用法用量:1日1回2~4mg 効果不十分8mgまで増量可

代謝:CYP3A4で代謝

半減期:1.7時間

相互作用:シメチジン、イトラコナゾール、ジゴキシン、リファンピシン、グレープフルーツジュース

カルブロック(成分名:アゼルニジピン)

特徴:持続時間が長く、頻脈を起しにくい 腎保護作用

併用禁忌:アゾール系抗真菌薬、HIVプロテアーゼ阻害薬

用法用量:1日1回8~16mg 初回8mgから開始

相互作用:シメチジン、イマチニブ、マクロライド系薬、タンドスピロン、シンバスタチン、シクロスポリン、ベンゾジアゼピン系薬、経口黄体・卵胞ホルモン、ジゴキシン、リファンピシン、フェニトイン、フェノバルビタール、グレープフルーツジュース

カルシウム拮抗剤の主な副作用

めまい、ふらつき、頭痛、眠気、浮腫、ほてりなどがあれわれる場合がある

グレープフルーツに含まれる成分が代謝を阻害し、降圧作用が強くなる場合がある

参照:今日の治療薬 Wikipedia

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