今回は腸内細菌について書かせてもらいます。
最近腸内細菌の重要性が改めて言われるようになってきました。良い腸内細菌をお腹の中にもつことは、毎日の排便を整えるだけでなく、花粉症などのアレルギー症状の改善、アトピー性皮膚炎の改善、精神疾患、うつ病などの改善に一定の効果があると言われています。
乳酸菌と言えばヨーグルト、ヤクルトなどが浮かんできますが、最近はL-92株やR-1ヨーグルトが大変話題になり、インフルエンザの時期になると売り切れが続出している現状です。
どうして、これほどの人気があるのか?そして乳酸菌の種類について見ていきたいと思います。
腸内フローラについて
私たちの腸の中には数百種類、100兆個以上もの腸内細菌が生息していると言われています。その腸内細菌がお互いにバランスを取り合い、共存し合い生息している状態を腸内フローラ(草むら)と言われます。
腸内細菌は善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3種類に分けることが出来ます。
善玉菌・・・人に良い働きをする菌
悪玉菌・・・人に悪い働きをする菌
日和見菌・・・人の免疫が下がったり、腸内の環境が変わったときに悪さをする菌
その比率が
善玉菌:悪玉菌:日和見菌 = 2:1:7
だと言われています。
ただ、加齢と共に比率が変わっていき善玉菌の割合が少なくなり、代わりに悪玉菌の割合が増えてくるのが一般的なようです。
主な腸内細菌の種類
[善玉菌]
ビフィズス菌、アシドフィルス菌、カゼイ菌、ラムノサス菌、ガセリ菌、フェカリス菌、酪酸菌など
[悪玉菌]
ウェルシュ菌、ブドウ球菌、緑膿菌、フラジリス菌など
[日和見菌]
バクテロイデス、ユーバクテリウム、クロストリジウムなど
プロバイオティクス、バイオジェニックス、プレバイオティクスの違い
最近、よく話題にされる3つの言葉の違いを調べてみました。
プロバイオティクス・・・善玉菌を生きたまま腸に届けて、良い影響を与える食べ物。
ex.ヨーグルト、納豆、漬物など
バイオジェニックス・・・死んだ菌や菌が作り出す物質をさすもの。
ex.R-1ヨーグルトなど
プレバイオティクス・・・善玉菌の餌になったり、腸内環境を改善する食べ物。
ex.オリゴ糖、食物繊維など
各種細菌について
ビフィズス菌
主に小腸下部から大腸に常在している。成人の腸内の善玉菌の99%以上がビフィズス菌。
糖を餌にして、乳酸と酪酸を作り出し腸内を酸性にすることで悪玉菌の増殖を抑えます。
ビフィズス菌の他にも、ラクトバチルス属、エンテロコッカス属、ストレプトコッカス属などなど細分化されます。
有名なヨーグルトの一例を挙げると
ビヒダスヨーグルト・・・ビフィズス菌BB536株
ヤクルト・・・・乳酸菌L.シロタ株
ピクルス・・・NY1301株
ナチュレ 恵・・・ガセリ菌SP株
ブルガリアヨーグルト・・・ブルガリア菌2038株、サーモフィラス菌1131株
R-1・・・OLL1073R-1株
カルピス・・・乳酸菌L92株
などなど乳酸菌の種類によって様々な製品が発売されています。
効果的なヨーグルトの取り方
最後にヨーグルトはいつの時間帯に食べた方がよいか?
ヨーグルトを朝に食べる方も多いと思います。朝はパンとヨーグルトと言った具合に。
ところが、ヨーグルトは朝食べるよりも夜の遅い時間に食べた方が実は良いのです。
それはどうしてかというと、朝は胃酸の分泌が多くせっかくヨーグルトを食べても腸に届くまでに胃で失活してしまう割合が多くなります。
それに比べて、夜遅くから夜中は胃酸の分泌が少ない分失活する割合が少なく腸に届きます。
また、空腹時よりも食後に食べる方が同じく酸による影響が少ないのでなるべく食後に食べた方がいいです。
また、乳酸菌は糖を餌にして乳酸や酪酸を作りますから、ヨーグルトだけを食べるのではなくオリゴ糖などを一緒に摂るとより効果的です。
以上、今回は乳酸菌について書かせてもらいました。
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