今回はシダキュアスギ花粉舌下錠について書かせてもらいます。
毎年春になると花粉症に悩まされる方は多いと思います。実際私の子供も年少期から花粉症に悩まされ、時期になると1日でティッシュBOXを全部使ってしまうのではないか?と思うほど鼻をかんでいました。夜になると鼻が詰まって寝苦しそうで、睡眠も浅くなってしまいがちでした。
そこで、中学入学と同時に思い切ってスギ花粉の舌下免疫療法に取り組んでみようということになりスタートして約2年、その効果報告を書かせてもらえたらと思います。
スギ花粉の減感作療法とは?
まず減感作療法とはなにか?
これはスギ花粉だけに限った物ではなくて各種アレルギー反応(ダニ、食物アレルギーなど)において行われている治療法です。
外からアレルゲン物質が入ってくると、人によっては過剰反応を起し生活に支障を来したり、場合によってはアナフィラキシー症状など命に危険を及ぼす反応が起こってしまう事があります。
そのアレルギー反応をできるだけ強く起さないように日頃から少しずつアレルギー物質を接種し、体が過剰反応を起さないようにしていくことが減感作療法です。
今回紹介するシダキュアはスギ花粉エキスが含まれており、毎日摂取し続ける事により徐々にスギ花粉に対する過剰反応を抑えていこうという療法です。
シダキュア花粉舌下錠の誕生経緯
スギ花粉症の症状緩和を目的とした舌下免疫療法剤です。
もともと2014年に液体状の薬剤「シダトレン」が発売されたのですが、液体であるがゆえ冷所保存であったり2分間舌下に保持しなければいけなかったりと扱いにくさがありました。
その後2018年に口腔内崩壊錠である「シダキュア」が発売されて室温保存が可能になり、舌下に1分間崩壊錠を含む用法に変更になりかなり扱いが楽になりました。
また年齢制限も以前は12歳以上しか服用できなかったのですが今では年齢制限がなくなり、医師の判断で幼稚園児や小学生からも投与が可能になりました。
シダキュアの製品紹介
シダキュア花粉舌下錠2000JAS、5000JSAの2剤型あります。
添加物 D-マンニトール、ゼラチン(魚由来)、pH調整剤
治療にはアレルギーを専門とされる医師の診断が必要です。
シダキュアを取り扱われている医療機関を探すには、発売元である鳥居薬品のサイトでも検索可能です。
投与前にまずパッチテストや血液検査などでスギ花粉アレルギーの確定診断が必要です。
また花粉シーズンを過ぎてからでないと治療開始ができません。
初回は医療機関内で服用し、少なくとも服用後30分はショックやアナフィラキシーが起こらないかどうかを観察します。
[服用方法]
通常、投与開始後1週間は、シダキュアスギ花粉舌下錠2,000JAUを1日1回1錠、投与2週目以降は、シダキュアスギ花粉舌下錠5,000JAUを1日1回1錠、舌下にて1分間保持した後、飲み込む。その後5分間は、うがいや飲食を控える。
また服用前後2時間は激しい運動、アルコール摂取、入浴等を避け、また、服用後2時間以降にこれらを行う場合にもアナフィラキシー等の副作用の発現に注意する。
[副作用]
重大な副作用としてはショック、アナフィラキシーがあります。
また口腔内の腫れや刺激、口内炎、咽喉頭痛、蕁麻疹などがあります。
[服用期間]
服用期間は医師の判断によりますが、最低3年以上は必要です。
シダキュア舌下錠を2年間服用しての結果
子供がシダキュア舌下錠を服用開始してから約2年弱。服用前に比べて鼻水の量は減った感じはあります。ただ、完全に克服とはいかずシーズンになるとやはり鼻水、鼻づまりが出る状況です。
服用期間は最低3年~5年と言われていますので根気よく続けて行くしかないですね。
中学生ともなると飲む習慣ができると自分で決まった時間に飲むので、そういう意味では親として薬を飲ませることに気をやむ心配は少なくなりました。
今後も続けて、少しでも花粉症の症状が改善できればと願っています。
最後にシダキュア服用にあたっては専門の先生にしっかりとご相談の上で服用するかどうか決めて下さいね。
参照 シダキュアスギ花粉舌下錠 添付文書
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