体の全体を診る漢方の考え方|東洋医学と西洋医学の違い

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そんな経緯で漢方と出会い、漢方を学び始めたのが25歳頃からだったと思います。

学び始めるといっても一体何から学んでいったらいいのかさっぱり分かりませんので、やはり師匠である妻の父に聞くと、漢方薬の世界にも大きく分けて日本漢方と中医漢方があるとのことで中医漢方を学ぶように言われました。

そして、中医漢方の入門書をいただいて読み始めたがのですが、中医学では病気を診るのではなく人体全体を診るとのことでした。

これは、例えば頭痛がする時に西洋医学ではロキソニンカロナールなどの鎮痛剤を使って痛みを抑えようとする(痛みという1つの現象に焦点をあててそれを抑えようとする)考え方に対して、東洋医学では体の気血の流れ、滞りなどのバランスが崩れて現れた現象と捉えます。そして、そのバランスを改善するために体の様子に合わせて処方をしていく。

西洋医学はよく即効性があると言われますが(もちろん、漢方も即効性がありますが)それは痛みだけに焦点を当てていて一時的にそれを改善させるが、結果的に薬の効き目は長続きしませんのですぐにまた痛みが出てきてしまいます。

頭痛持ちの方が痛み止めを飲み続けても一向に頭痛が起こらないような体にならないのは、この一時しのぎの治療を続けているからいつまで経っても根本的な治療にならないのです。

その点漢方の全体観は体のすべての部分に焦点を当てて、その歪みを取り除いていく治療ですので、歪みがとれて気血の流れが正常になってくれば頭痛も出ない様な体になってくるのです。

病気を診るのではなくて人を診る、中医学を学び始めてまず知ったその考え方にとても感動し興味を持ちました。

 

 

 

 

人間も自然界の一部

この考え方も中医学の特徴ですが、人間は自分の体の中でバランスをとりながらも自然界とのバランスもとりながら生きている。

例えば、夏の気温が暑いときは自然と汗が出てきて体の中の熱を汗とともに外に逃がし、冬の寒い時期になるとぶるぶる震えるのは汗腺をきゅっと締めて熱が体の外に逃げない様に体が勝手に調整をしているのです。

ことろが外界の変化が適応能力を上回るくらい激しいとき、または自分の体に何らかの失調があり外界の変化についていけないときなどに病気が出てくるのです。

病気の原因は外ではなく内にある

風邪を引いた場合でも西洋医学と東洋医学とではまったく考え方が違います。

西洋医学では細菌やウイルスが外から人間の体に入ってきて悪さをするのでそいつらを攻撃してやっつけてしまおうと考えるのですが、東洋医学では自分の自己免疫が落ちていて防御機能が弱っているので日頃から防御機能を整えて細菌やウイルスが体に入ってこないようにしよう、という考え方です。

自分は東洋医学の考え方がとても好きです。

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