頭痛に使われる漢方薬

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今回は頭痛について取り上げたいと思います。

一言に頭痛と言ってもその種類は色々あり、中には吐き気を伴うような頭痛には脳梗塞や脳内出血などの命に関わる重大なものもありますのでたかが頭痛とあなどることはできません。

今回取り上げるのは一般的に慢性頭痛の大部分を占める、片頭痛と緊張型頭痛について書かせてもらいます。

[片頭痛の特徴]

・男性よりも女性に多い。

・脈を打つ様にズキンズキンと痛む。

・吐き気などを伴うこともある。

・光や音に過敏になる

・キラキラした光が見えたり、視野が一部欠けるなどの予兆が起こることがある。

などです。

[緊張型頭痛の特徴]

・頭が締め付けられるように痛む。

・肩こりや首筋の凝りを伴うことが多い。

・デスクワークや長時間の運転など同じ姿勢を長くとると起こりやすくなる。

などです。

[片頭痛の処方薬]

マクサルトやレルパックスなどのトリプタン製剤が中程度以上の方には使われます。また最近では高度な片頭痛の方への注射薬も登場しました。

片頭痛の原因と言われている一つに、ストレスや月経前のホルモン変動などにより脳内の血管が一過性に収縮し、それが再び過剰に広がるときに神経を圧迫し痛みが生じると言われています。

トリプタン製剤は脳内のセロトニン受容体に働き、血管を収縮させ痛みを和らげる作用がります。

トリプタン製剤を飲むタイミングとしては、頭痛が起こりそうな予兆を感じたら(感じない方もいますが)すぐに服用してください。予兆がない方は痛みが出たらすぐに服用してください。

痛みがひどくなってから服用してもあまり効果を発揮出来ないと言われています。

[緊張型頭痛の薬]

一般的にはロキソニンやカロナールなどの鎮痛剤が処方されます。

また、肩こりなどの改善として筋弛緩薬であるテルネリンやミオナールが処方されます。

デパスなどの安定剤も処方されることがあります。

以上が一般的に処方される薬剤です。

では、漢方薬ではどのような方剤があるでしょうか?

まず、片頭痛に良くもいられる漢方薬に呉茱萸湯という方剤があります。

こちらの配合成分は

呉茱萸 人参 生姜 大棗

です。

呉茱萸には、吐き気を抑え、下腹部を温め、利尿作用があり、気を下げる作用があります。

人参は気を補う

生姜、大棗は健胃作用に働きます。

続いて緊張型頭痛

こちらは葛根湯が用いられることがあります。

葛根湯は風邪の薬と思われがちですが、頭痛にも効果的な漢方薬です。

配合されている葛根、芍薬、甘草が筋肉をほぐし、麻黄、桂枝で血管を拡張して血行をよくして痛みを和らげます。

その他、あまり聞き慣れない漢方かもしれませんが川芎茶調散という方剤があります。

川芎 薄荷 荊芥 香附子 羗活 白芷 防風 細辛 炙甘草 茶葉

が入ってます。

脳の血管を拡張して血行をよくする作用があります。

また高血圧を伴う方などに使用される方剤として釣藤散があります。

釣藤鈎 陳皮 半夏 茯苓 生姜 甘草 人参 菊花 防風 麦門冬 石膏

が入ってます。

菊花 防風 石膏が鎮痙鎮静作用があるので頭痛にも効果があります。

その他にも頭痛に効果的な方剤はその症状により変わります。

単に頭痛と言ってもその裏に隠れている原因が何であるのかを探っていくと、その原因にあった方剤を見つけることが出来ます。

また風の如く症状が変わりやすいですのでその都度方剤を変えていかなければいけない場合もあります。

以上、今回は頭痛に関して書かせてもらいました。

尚、服用に当たっては副作用や飲み合わせもありますので、医師、薬剤師にご相談の上服用してくださいね。

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