前回のブログで春は肝臓の季節と書きました。
どうして春は肝臓の季節なのか?よくよく考えてみても意味がよく分かりませんね💦
この考え方がどこから来ているのか?こちらも中医学との深いつながりがある陰陽五行説に紐解く事が出来ます。
陰陽五行説とは
中国の戦国時代に発生した陰陽説と五行説とが漢代に結びついて一体化した説。五行の木・火は陽、金・水は陰、土はその中間であるとし、これらの消長を観察することによって、天地の変異、人間界の吉凶など万象を説明する。
コトバンク デジタル大辞泉 引用
もう少し分かりやすく自分なりにかみ砕くと
世界は陰と陽から出来ており、陰と陽が混じり合って、木、火、土、金、水という5つが生み出される。そしてこれら5つが混じり合って森羅万象がつくられる。
って、全然意味分かんないじゃん(゚Д゚)
そうですね、自分で書いていても概念的過ぎてよく分からないですが。
ここで陰陽の図を書いてみました。
お馴染みの図ですね。多少いびつになっていますが本物はもっとなめらかでバランスがとれています。
図で見ると陰陽は混ざりあい、互いに調和を保っている考えであることが分かります。
続いて漢方薬で言うところの五行学説
五行は先ほど書きました
木、火、土、金、水
人体と季節もこの五つに分けることが出来るのです。
五臓(肝 心 脾 肺 腎)と季節をあてはめると
木━肝━春 火━心━夏 土━脾━長夏
金━肺━秋 水━腎━冬
となります。
その他にも、気候、色、味なども五行に当てはめられます。
そして、五行の相関図を書くと
5臓にあてはめると
になります。
相関がわかりやすいようにアクセルとブレーキを用いて書きましたが、正しい解釈とは言い難いですので、ご了承ください。
言葉では難しいですが図を見るとなんとなく分かる気もしますが、春と同じ分類の肝は冬と同じ分類の腎から生まれ、夏と同じ分類である心を生み出します。
肝が過剰に活動しないように肺が制御し、また脾が過剰になりすぎないように肝が制御する。
書いていても難しくて今いちわかりにくいのですが、関係性はなんとなく分かって来るような気がします。
ここで、春の臓である肝を中心にもう少し詳しく見ていくと、
肝の働きが弱くなることにより、心へのエネルギー供給が弱まるため連鎖的に心も弱まります。ところが、脾への抑制の力も弱くなるので、結果的に脾の働きは活発になります。
これを僕の勝手な解釈で考えてみますと、例えば仕事などのストレスで肝臓が弱るとストレス食いと言われるように馬鹿食いをしてしまいますが、上の関係性をみると納得出来る気がします。
逆に、肝の働きが過剰になると心へのエネルギー供給が強まるので心の働きは活発になりますが、脾への抑制の働きも強くなるので、脾の働きは弱くなります。
こちらも僕の勝手な例えですが、エネルギッシュに活動しているときはあまり食欲もでないですが、上の関係があてはまる(かなり強引な解釈だなあ?)
このように、それぞれの臓が複雑に関係し合い、バランスをとっているのが中医学における陰陽五行説の考え方です。
最後に5臓に味を当てはめてみると
肝━酸 心━苦 脾━甘 金━辛 水━鹹
です。
酸っぱいものは肝臓に良いとよく言われますが、酢の物などを食べることにより二日酔いやストレスなどで疲れた肝臓を回復させる作用があります。
また、春には春菊やフキノトウなどの苦みのある植物は心に効果的とされています。
また肝の影響で脾も弱ることがあるので、その時は大根、かぶなどの少し甘みがある野菜をとると良い場合があります。
今回は「どうして春は肝臓の季節なのか?」を題材に書きましたが、陰陽五行説が入ってきたので話がややこしくなってしまったかもしれませんが、中医学を学ぶ上では陰陽五行説は切っても切れないものなので書かせてもらいました。
最後まで読んでくださり有り難うございます。
コメント