今年も桜の季節がやってきましたね🌸
最近は温暖化の影響で桜の開花も少し早めな事が多く、入学式前に開花してしまい散り桜になってしまうことも多いのですが今年は寒い日も多いせいかまだ本格的に開花はしていなくて入学式まで持ちそうですね。
日本人にとって桜は特別な花ですね。一つ一つの花は淡いですが、それが一斉に花開いたときの美しさ、そして名残惜しくもわずかな期間で散ってしまう儚さ、とても日本的美が現れた花ではないでしょうか。
そんな桜の木ですが、実は医薬品にも使われていました。
以前は咳止めでブロチン液が処方される事があり、その中に桜皮という桜の皮の成分が配合されていました。
鎮咳去痰作用があり使われていたのですが、近年供給不足のために医療現場では使われなくなってしまいました。
今回はそんな桜も含まれたバラ科の生薬について取り上げてみたいと思います。
杏仁(キョウニン)
アンズの種子
鎮咳、去痰、嘔吐などに用いる。
[配合される漢方薬]
五虎湯、潤腸湯、神秘湯、清肺湯、麻黄湯、麻杏甘石湯、麻杏薏甘湯、麻子仁丸など
杏仁豆腐にも使われます。医薬品としてもキョウニン水という咳止めに使われる薬があるのですが、良い香りがして薬剤師の中にもキョウニン水の匂いフェチの人がいます。僕は分かりません。
桃仁(トウニン)
桃の種子
血の塊を除いたり、血の流れを良くする作用がある。また腸を潤して便通をよくする。
[配合される漢方薬]
桂枝茯苓丸、潤腸湯、疎経活血湯、大黄牡丹皮湯、桃核承気湯など
山査子(サンザシ)
サンザシの果実
消化不良の改善、健胃、止瀉などに使われる。
桜皮(オウヒ)
桜の木の樹皮
鎮咳去痰、排膿、解毒、解熱作用など。
[配合される漢方薬]
十味敗毒湯など
枇杷葉(ビワヨウ)
枇杷の葉
肺の炎症を抑え、咳を止める。胃腸を整え、止嘔する。
[配合される漢方薬]
辛夷清肺湯など
今回はバラ科の生薬について取り上げさせてもらいました。
まさか桃の種が薬になっているとは・・・(゚Д゚)
と最初は驚いたのですが、桃仁は瘀血を改善する薬としてとても重要です。
ただ種を加工して薬用にしなければいけないのでくれぐれもそのままかじったりしないでくださいね。歯が折れます(そんな人はいないでしょうけど(*^o^*))
今回も最後までお読みいただき有り難うございました。
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