今回はセリ科の生薬について書かせてもらいます。
セリと言えば七草粥の具材の一つ。
自分が昔住んでいたところでは山菜として採れて食べた記憶があります。
山間地の田んぼのあぜ道や小川などに生息します。
セリ料理としてはお粥はもちろんのこと、おひたし、天ぷら、ごま和えなど美味しそうですね。
個人的にはホワイトソースと一緒にパスタにからめても美味しそうな気がします∈^0^∋
そんなセリ科の生薬ですが、漢方薬の成分として大変重要なものが多いです。
では、その主なものを見ていきましょう。
茴香 (ウイキョウ)
ウイキョウの果実
芳香健胃作用。
[配合される漢方薬]
安中散など
柴胡 (サイコ)
ミシマサイコの根
表裏を和解し、陽気を上昇させる。多くの漢方薬に配合されている。
[配合されている漢方薬]
補中益気湯、抑肝散、加味逍遙散、柴胡桂枝湯、柴苓湯、柴朴湯、小柴胡湯、大柴胡湯など
羗活 (キョウカツ)
ウドの根
発汗により寒邪を除き、風湿を除き関節などの痛みを治す作用がある。
[配合されている漢方薬]
川芎茶調散、疎経活血湯、駆風解毒湯など
川芎 (センキュウ)
センキュウの根茎を湯通ししたもの。
血の巡りをよくして、痛みを止める作用がある。頭痛やめまいなどにも効果あり。
[配合されている漢方薬]
温経湯、芎帰膠𦫿湯、四物湯、十全大補湯、当帰芍薬散、女神散、防風通聖散、抑肝散など
婦人科系の方剤に多数配合されています。
当帰 (トウキ)
トウキの根を湯通ししたもの。
血を補い、血行を良くし、鎮痛、鎮静薬として婦人科領域で大変良く用いられる。
[配合される漢方薬]
加味逍遙散、当帰芍薬散、女神散、温経湯、四物湯、十全大補湯、当帰四逆加呉茱萸生姜湯など
白芷 (ビャクシ)
ヨロイグサの根
湿邪を除き、腫れ物や関節の痛みなどを治す作用がある。
[配合される漢方薬]
疎経活血湯、荊芥連翹湯、五積散など
防風 (ボウフウ)
ボウフウの根、および根茎
発汗作用があり、湿邪を除いて痛みを抑える。
感冒、頭痛、関節の痛みなどに効果があり。
[配合される漢方薬]
疎経活血湯、荊芥連翹湯、十味敗毒湯、消風散、大防風湯、釣籐散、防風通聖散など
以上、今回はセリ科の生薬について書かせてもらいました。
どの生薬もとても重要なもので漢方薬には欠かせないものでしたね。
最後までお読みいただき有り難うございました。
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