今回はミカン科の生薬について取り上げたいと思います。
みかんと言えば冬の風物詩、山積のみかんをこたつに入ってテレビ見ながら食べるというのは昭和時代の光景なのでしょうか?
私の家では冬になると段ボール一杯のみかんを買ってくれていて、欲しくなったらすぐに食べれるというもっとも有り難い果物でした。食べ過ぎると手が黄色くなったりしたなぁ😖
ところが今は冬になってもせいぜいネットに入ったものを買う程度、すっかりみかんを食べなくなってしまいました。
その原因としては今の家の事情にあるかもしれません。
まず、置き場所がない。
ダインボール一杯のみかんを置くスペースが今の家にはない。
もう一つが、今の家は気密性が高すぎて沢山買うと腐る率が増える。
そもそもみかんがあまり好きではなくなった。
こたつが今の家にはない。
こたつに入りながらみかんを食べ、ファミリーコンピューターに明け暮れた小学校時代が懐かしい。
そんなノスタルジーはさておき、今回はミカン科の生薬についてです。
実はみかんも生薬にとっては大変重要な生薬です。
大柏(オオバク)
キハダの周皮を除いた樹皮

[性味] 苦、寒
[帰経] 腎、胆、膀胱
止瀉薬としても使われるベルベリンの成分を含んでいる。
[配合される漢方薬]
温清飲、黄連解毒湯、荊芥連翹湯、柴胡清肝湯、滋陰降火湯、七物降下湯、清暑益気湯、半夏白朮天麻湯など
木の皮も漢方薬の重要な成分になってます。
枳実(キジツ)
ダイダイまたはナツミカンの未熟果実

[性味] 苦、微寒
[帰経] 脾、胃、大腸
理気剤として使用される。滞った気を動かす働きがある。便秘を改善する作用もある。
消化促進作用、鎮咳去痰作用、腹部膨満感改善など
[配合される漢方薬]
四逆散、潤腸湯、大柴胡湯、麻子仁丸など
陳皮(チンピ)
ミカンの皮

[性味] 辛、苦、温
[帰経] 脾、肺
理気剤として使用される。胃腸の機能と整え、痰を取り除く。
[配合される漢方薬]
胃苓湯、香蘇散、二陳湯、平胃散、六君子湯など
呉茱萸(ゴシュユ)
ゴシュユの未熟な果実
[性味] 辛、苦、熱
[帰経] 肝、腎、脾、胃
胃腸を温めて痛みを止める。むかつき、胸焼け、頭痛などに効果あり
[配合される漢方薬]
温経湯、呉茱萸湯、当帰四逆加呉茱萸生姜湯など
山椒(サンショウ)
サンショウの成熟した果皮
[性味] 辛、熱
[帰経] 腎、脾、胃
胃腸を温めて動きをよくする。
[配合される漢方薬]
大建中湯、当帰湯など
今回はミカン科の生薬について書かせてもらいました。
私たちの生活に結構馴染みのあるものが実は生薬の成分なんですね。
今回も最後までお付き合いいただき有り難うございました。
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