今回はプラスチックが環境にあたえる害について考えたいと思います。
2020年7月から日本においてもレジ袋が有料化になりました。私が働いている店舗でも環境に優しいバイオマスが25%以上配合されているレジ袋を使用していますが、極力マイバック持ってきてもらうようにお願いしてます。
プラスチックが環境に良くないと言うことはなんとなく以前から分かっていて、でもだからといって具体的に何かしているかと言えば何もしてこなかったのですが、レジ袋が有料化になることによって少し環境のこと、プラスチックの害について考える機会が増えたと思います。
そこで、今回はプラスチックの何が環境に悪いのか?そして私たち人間にどういった害を及ぼすのかを考えたいと思います。
1,プラスチックとは
私が生まれて40年以上になりますが思えばプラスチックに溢れた生活を送ってきたなとおもいます。
こうして文章を打っているパソコンのディスプレイ周りはプラスチック、小さい頃によく遊んだプラモデル、ファミコン、日常で使う歯ブラシ、コップ、洗剤ボトルなどなどいくら上げてもきりがありません。
確かにプラスチックが発明されたことにより私たちの生活は飛躍的に便利になった事と思います。
プラスチックの最大の特徴は可塑性しやすい固体、ということではないでしょうか?
例えば、それまでにあった金属や木材でいまあるプラスチック製品を作ろうと思うと重さやコスト、変形しにくさなど多くの問題が出てきます。
それに比べてプラスチックはあらゆる形に変形が出来て、軽くて、ある程度丈夫というとても扱い安い素材であり、大いに重宝されてきたのだと思います。
では、プラスチックとはどのように作られるのでしょうか?
こんなに身近に溢れているプラスチックですが原料が一体なんであるかと聴かれて正確に答えられる人は少ないのではないでしょうか?
実際自分も詳しく分からなかったのでこの機会に調べてみたのですが、答えは原油です。
詳しい事を言い出すとややこしくて分かりにくいのでここでは超簡単に書かせてもらいますと、原油を精油精製工場で熱して気体になる温度の差を利用してガソリン、ナフサ、灯油、軽油、重油、アスファルトに分けていくのですが、この中のナフサがプラスチックの元になります。
さらにこのナフサを加工してエチレン、プロピレン、ベンゼンなどのプラスチック材料を生成していきます。
それをペレット状にしてサランラップやレジ袋、ペットボトルなどの製品を作っていきます。
私たち生活空間中にあふれているペットボトル製品が元をたどればガソリンや灯油と同じ原油からできているとは少し違和感を覚えませんか?
2,プラスチックが環境にあたえる害
ではプラスチックが環境に与える害について考えてみましょう。
ここ10年ほどで大変問題になっているがペットボトルなどのプラスチックによる海洋汚染とマイクロプラスチック問題が挙げられます。
海洋プラスチック問題は、海に住む生態系への影響が深刻です。
テレビの報道で美しい海岸に大量のペットボトルなどのプラスチック製品が流れ着いている映像を見られた方は多いと思います。
あのゴミは紛れもなく人間が作り、海に流し出した物に他ありません。
そのゴミを海に生きる魚たちが飲み込んでしまい、胃袋にとどまってしまったり、腸閉塞を起して死んでしまうことが起こっています。
自分がペットボトルを飲み込んでしまったらどうなるのか?
人間は医療の力によって命は助かるかもしれません。でもそれが出来ない魚たちは何の罪のないのに死んでます。
なんとも悲しい事実です。
続いてマイクロプラスチック問題です。
マイクロプラスチックとは5mm以下のプラスチックの事で、マイクロプラスチックは製品化に使われているケースと環境による分解によってもともとのプラスチック製品が細かく砕かれた物の2つがあります。
製品化に使われている例としては車のタイヤや洗顔料、歯磨き粉などにも含まれていることもあります。
毎日の歯磨きで知らず知らずプラスチックを口の中に含んでいると考えると大変恐くなります。
また環境の中のマイクロプラスチックはずっと漂い続けます。
それは単に海の中を漂い続けるのではなく、最近の研究では波と共に蒸発し大気中をさまようとのことです。
それが雲を作ったり、雨と共に再び大地に降り注ぐこともあるようです。
恐ろしいことですね。
この循環サイクルが起こっているとしたら、私たちが住む世界はどんどんプラスチックにより汚染されていきます。
最近では水道水からもマイクロプラスチックは検出されます。
それを飲むとこで人体にどのような影響があるのかはまだはっきりとは分かっていませんが、自分たちの体の中をプラスチックが流れていると考えるとなんとなく気持ち悪くなります。
また大気中に漂っているマイクロプラスチックを呼吸で吸ってしまうとそのプラスチックは肺にずっと止まってしまう可能性があります。それが原因で何らかの病気になることは考えられます。
3,プラスチック問題に対して私たちが出来ること
プラスチックが大量に普及し始めて70年、ようやく脱プラスチック運動が始まってきました。
大手の飲食店ではプラスチック製のストローやスプーンを廃止したり、レジ袋の有料化、マイボトル持参などの動きが出てきています。
考えてみると私たちは余りにも便利さに慣れすぎてしまっていたのかもしれません。
物を買ったら必ず袋に入れてもらえるという固定観念を取っ払い、鞄の隅に布製の袋を忍ばせておく習慣さえできればそれは容易く解決します。
水筒を持ち歩けば、ペットボトル飲料を買わなくて済みます。
それは少しの変化を続ける事により習慣化されてきます。
ただ、一人がやっていても意味がありません。
より多くの方が同じ方向を向いて行動することにより大きな結果が生まれると思います。
小さいところから少しずつ、やれることを増やしていけたらとおもってます。
コメント