今回も生薬特集を書かせてもらいます。
数ある生薬の中でもとても良く知られている人参。
人参はウコギ科に属します。
人参と言っても日本の食用人参ではありません。
原産地としては中国から朝鮮半島にかけての地域で、朝鮮人参や高麗人参と呼ばれることもあります。
日本では江戸時代頃から薬用として輸入され始めました。
薬用に優れていて滋養強壮作用から精神安定作用まで幅広い作用が報告されています。
自分が愛用している六君子湯という漢方にも含まれていて、補気剤としては欠かせない生薬です。
人参(ニンジン)[ウコギ科]
オタネニンジンの根を軽く湯通ししたもの
気を補い、精神安定作用がある。
[配合される漢方薬]
六君子湯、補中益気湯、白虎加人参湯、人参養栄湯、十全大補湯、人参湯、小柴胡湯など
紅参(コウジン)[ウコギ科]
オタネニンジンの根を蒸したもの。
効能は人参とほぼ同じ。中国では紅参の方がよく使われことが多い。
独活(ドクカツ)[ウコギ科]
ウドの根茎
湿を除き、風邪を散らす。また、腰痛、膝の痛いなどにも効果がある。
[配合される漢方薬]
独活寄生湯、大防風湯、十味排毒湯など
大棗(タイソウ)[クロウメモドキ科]
ナツメの果実
脾胃を補い、気を整え、精神安定作用がある
[配合される漢方薬]
葛根湯、甘麦大棗湯、桂枝湯、小柴胡湯、補中益気湯、六君子湯など
酸棗仁(サンソウニン)[クロウメモドキ科]
サネブトナツメの種子
精神を安定させ、不眠、不安、多夢などに効果的
[配合される漢方薬]
酸棗仁湯、帰脾湯、加味帰脾湯など
今回は滋養強壮、精神安定にとって大変重要な生薬でしたね。
最後まで読んでいただき有り難うございました。
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