今回は防已黄耆湯について取り上げてみたいと思います。
こちらの方剤は浮腫や関節痛などの症状に用いられます。
日頃薬局で働いていると、梅雨時の湿度の高い時期や、台風が近づく時期などによく膝や足首などの関節が痛むとおっしゃる患者さんが増えます。
湿度の高い気圧の低い時期は、体の中に水が溜まりやすく浮腫を生じることが多いです。
梅雨時にどことなく体が重くて朝が起き辛かったり、動くのが億劫に感じてしまうのも体の中に水が溜まった状態が原因の一つでもあります。
そんな症状を改善する漢方薬として、今回の防已黄耆湯が使われます。
ではどういった薬であるか見ていきましょう。
構成成分
防已(ボウイ)、黄耆(オウギ)、白朮(ビャクジュツ)、生姜(ショウキョウ)、大棗(タイソウ)、甘草(カンゾウ)
黄耆・・・主薬の生薬
皮膚や関節の血流を改善し、血管に漏れ出た水分を血管内にもどす。
自律神経を改善し、全身の機能を改善する。
白朮・・・利尿作用があり、皮膚や関節の余分な水分を取り除く。
防已・・・利尿作用により浮腫を改善し、関節の痛みを和らげる。
どんな人に効果的?
下半身の浮腫、関節の痛み、体がだるいく重い、動悸、息切れ、疲れやすいなどを改善
服用にあたっての注意点
甘草が含まれているので、低カリウム血症に注意して下さい。
服用にあたっては医師、薬剤師に相談してください。
コメント